心理ハック
タスクシュートに「セクション」が必須の理由


「あらゆるタスクの時間が見積もってあって、その見積もり時間がほぼ正確であり、しかもその日、その週にやるべきタスクがすべて書き出してあるのなら、1日を8つのセクションに区切り、タスクにセクションという情報を与えるのは、余計なことではないですか?」と尋ねられたことがあります。
つまり、1日のアクションに必要なたとえば「16時間34分」という情報があれば、それで事足りるのではないか、というご指摘なのです。
一度でもタスクシュートを実際に使ってみると、そうではないことがわかります。なぜなら、アクションによって、時間帯を全く問わないアクションと、時間帯と密接な関係にあるアクションとがあるからです。
「約束」のためにセクションがいる
なにより、「約束」というアクションがあります。人と会う約束や、Skypeで話し合う約束。つまり、開始時刻が決められてしまっているタスクです。
これは相手あってのことですから、開始時刻を勝手に変えてしまうわけにはいかないでしょう。私が独裁者であればいいのでしょうが、午前10時から池袋で、と言っておきながら、「今日は気分的に夜の10時にします」というわけにはいきません。
「約束」という行動は、時間帯を問うばかりか、厳密に時刻を決定してしまいます。「優先順位」などとは関係なく、とりあえず「午前10時」なら「セクションB」に入らざるを得ず、他のセクションに動かすことは許されないタスクになります。
休憩タイムにセクションが必須
もうひとつ、一度タスクシュートで決まってしまえば、めったに動かす必要がなく、動かさない方がいいのが、「休憩タイム」に関するセクションです。食事はその中でも典型的な行動。
いかに、「今日は6時間まるまる原稿を書くぞ!その間に邪魔は入れないぞ!」と決断としても、だから、セクションA(8−10時)に朝食を食べて、セクションB(10−12時)に昼食を食べて、セクションC(12-14時)に夕食を済ませてしまってから原稿を書くのだ!とやることはあり得ません。
一定の間隔で実行しないと、ほとんど意味のなさない行動というものがあるのです。セクションの意義は、ある意味ではアクションと休憩の関係に見いだせます。タスク、約束、休憩の関係は、心理状態とも関係して、非常にとらえにくいものです。
私が最終的なタスクの調整を、当日の朝にやるのはこのとらえにくさから来ます。実際にやろうとしてみた気分や眠気などまで考慮しないと、どのタスクをいつ、どのくらいで片付けられるか、読み切れないのです。
これが「1日を複数のセクションに分ける」ことの意味です。もちろん、2時間の中で6つのタスクを処理する方が、16時間の中で50個のタスクを処理すると考えるよりも、考えやすいということもあります。いずれにしても、1日という大きな区切りで、全てのタスクを並べて対処するというのは、現実的ではありません。
最後に追記しておくと、そこまであらゆるタスクの時間を見積もってあるのなら、タスクシュートではなくGoogleカレンダーでも同じことができそうだ、と言われることもあります。つまり、すべてのタスクを予定にしてしまうというわけです。
そうやることもできるかもしれませんが、タスクシュートとGoogleカレンダーは、別のものです。Googleカレンダーではすべてのタスクの開始時刻が決まってしまいます。
すると、もしもあるタスクを開始時刻になっても手がけなかった場合、そこでまた並べ替えをしなければなりません。タスクシュートであれば、その並べ替えを自動でやってやってくれます。また、Googleカレンダーだと「隙間時間」ができてしまいますが、タスクシュートには「隙間時間」に相当する概念がありません。私には、後者の方が仕事を進めやすいのです。
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