心理ハック
シンプルかつ強力な記憶法 – 覚えたいことは、思い出して、メモをとる


エビングハウスに比べれば全く無名と言っていい、マリーゴールド・リントンという心理学者のおこなった実験があります。
彼女は、毎日の出来事を実に6年にわたって、カードに書き記していきました。行動記録をとるためではなく、実験のためです。
彼女自身の言を借りれば資料は6年で「際だった規模に到達」し、5500項目の記録を得ることができました。
リントンはこの5500項目に渡る出来事について、どの程度よく覚えているかを検査していきました。検査方法は、150枚のカードをランダムに選び出し、2枚を比較します。
・どちらの出来事が先に起きたのか?
・「年月日」を推定してみる
すると、非常に面白い発見がありました。忘却は2年目あたりから直線的に進行し、一年で約5%の内容を失う。つまり、6年では30%忘却するというわけです。
これは、エビングハウスの忘却曲線などに比べれば、圧倒的に優秀な記憶力を示していると言えます。私たちは、自分に起こった「意味のある出来事」はそうそう忘れはしないのです。エビングハウスが「暗記」しようとしていたのは「無意味綴り」でした。
もうひとつ、忘れてはいけないことがあります。リントンは一つ一つの出来事が「他とちゃんと区別できるように簡潔に180字で記した」と述べています。この行為そのものがなければ記憶の実験ができなかったわけですが、同時にこの行為そのものは、記憶保持に役立ったはずです。
アーサ・リアは著作の中で、驚異的な記憶力を駆使しているおぼしき伝記作家の「記憶術」をインタビューしています。彼の記憶術もやはり「メモ」でした。
「散歩しながら情報を反芻して、それからカードに書くこともある。そうした二番目のステップがないと、記憶にはしっかり定着しないんだ」
| ほら、あの「アレ」は・・・なんだっけ? 私の記憶はどこ行った? | |
![]() |
藤井 留美
講談社 2010-04-13 |
-
http://twitter.com/hanji09low ジロー









Twitter