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ヒューリスティックスと先延ばし Clip to Evernote

先日、「やる気になるための33の方法」というリストをアップしましたが、やるべきこととわかっているのになかなか取りかかれない、というのは、私の興味を強く引く心理現象です。少なくともこれは「心理的」現象で、解決するとそれなりに良いことがありそうだからです。

ですから私も、あの手この手でこの「先延ばしグセ」を考えてきたわけですが、クセ、つまり習慣のことはとりあえずおいておいて、すぐ取りかかることが出来ない状況そのものはどうなのか、と、リストアップしながら再考してみました。

たとえばリストにも挙げたとおり、「見通しをはっきりさせる」ことは行動を起こすのに、かなり有効な手段です。しかし、ここにはちょっとあいまいなところがあって、「見通しが立っていること」と「はっきりしていること」をわざわざ分けているのです。その理由は、「見通しが立っていても、その見通しを思うとやる気が出なくなる心理」があることを私が意識しているからです。それを「クリアでないから」ということにしているのですが、その言い方はすこしごまかしがあります。

ヒューリスティックス、という心理用語があります。人はそれなりに重大なことを決める場合でも、意外と「面倒くさがり屋」なのです。たとえば結婚相手を決めようというとき。結婚が重大かどうかは、意見の相違があるとして、いちおう重大なこととしておきますと、その相手を選ぶに当たって、必ずしも、大量のデータ収集、相手候補の、経済、性格、生育歴、要望、その他について、綿密に比較・分析するとは限りません。もちろん、する人もいますが。

かわりにどうするかというと、家が近い、職場が同じ、友達の紹介、といった、「あまり労せずしてそれなりの結果を得る」戦略を選びます。つまり、人の脳にはそういうクセがあるわけです。脳は「省力」を好むようです。ステレオタイプ、単純化、ヒューリスティックス、白か黒か。その他いろいろありますが、要するに「込み入ったことは考えたくない」わけです。それは脳の強い特性です。

そういう特性があると、込み入ったことを想定し、さらにそれをうまくやるように行動する、のは避けるでしょう。かわりに、行動指針を単純化し、なるべく思考せず、ぱっとやれることを楽しくやりたい、となります。この指向性が、「やる気のでない仕事」を完遂するのに、不向きなわけです。ここで先送りが起こるのでしょう。


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