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ニューロンのリサイクリング 

あけましておめでとうございます。

2009年の最初のテーマは、「自然は節約家である」というあたりから行きたいと思います。
『プルーストとイカ』という変なタイトルの、神経学的読書論によると、フランスにはスタニスラス・デハーネという神経科学者がいるそうです。

http://www.unicog.org/main/pages.php?page=Stanislas_Dehaene

この人の研究が、次の通り紹介されています。

たとえば、彼が行った霊長類を対象とした研究では、一枚には二本、もう一枚には四本のバナナを盛った二枚の皿を一頭のサルの目の前に並べたところ、サルが気前よく盛られた皿に手を伸ばす直前に、その後頭葉が賦活したことが確認されている。私たち人間が現在、数学の演算の一部に試用している脳の領域の一つも、この同じ高次脳領域だ。同じく、デハーネの研究チームが主張するところによれば、私たちが読字の際に単語を認識できるのは、人類の進化の過程で早く生まれた、物体認識を専門とする回路を使用するからである。私たちの祖先が自分を餌食にする捕食動物と獲物とを一目で区別できたのは視覚を特殊化する生来の能力のおかげであったように、現在の私たちが文字や単語を理解できるのは、それにも増して天性のものと言える“特殊化した能力をさらに特殊化”する能力のおかげであるらしい。
p28

プルーストとイカ―読書は脳をどのように変えるのか?
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一部を引用するには内容が込み入りすぎていますが、視覚と単純に結びつく「風景」と、「価値判断」をする脳領域が意味のある結びつき方をしないと、なぜバナナが4本の方をさっと選び取るか、説明が付かないということになるでしょう。

このように、既存の機能を何らかの方法で「結びつける」ことで、大変実り豊かな成果を生み出すことができる、というのが、「デハーネの研究チーム」が示唆していることのようです。この話を読んで私がすぐ連想したのが、『脳は空より広いか』にあった「縮退」という言葉です。

すでにあるものを他の用途にうまく活用する。そういうことを脳が好むからと言って、すぐにどう役立てたりできるかはわかりませんが、人間もそういうことを「好む」ということはありそうな気がします。

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