心理ハック
428 はたして「今」できるのか?

Do It Tomorrowを提唱している『マニャーナの法則』の作者、マーク・フォースターは、What can be done now?の中で、
If this report is going to be written by the end of the month, what can be done now?
(もしこのレポートを今月中に終わらせなければならないとすると、今やれることはなんだろう?)
と問うようにすすめています。
私はこれを、いつも原稿や連載準備を進める上での、最重要格言としています。ひと月という期間を与えられたなら、ひと月全部で仕事を終わらせればいいわけで、「なるべく早く終わらせる」とか「今日できることは明日に延ばさない」という格言は、私の役に立たないのです。
また、タスクリストに「原稿執筆」という項目を追加して、「もれなく終わらせる」という方法も、私は実践していません。そんな項目を加えなくても、「原稿執筆」など忘れようがありませんから、「原稿執筆」という項目が三十日間に渡ってタスクリストに座るだけでは、意味がありません。
こうした一定の大きさのプロジェクトについては、
・ステップごとの分割
・単純に量的な分割
・可能な限りの時間を当てる
の、いずれかの方法をとることにしています。
今回は、ステップごとの分割、原稿執筆なら、「企画打ち合わせ」、「企画案出」、「承諾を取ること」、「執筆スケジュール調整」などについての話は割愛します。ただしこれらは、比較的時間がかかるので注意が必要ですし、ここを安易にスルーすると、後で苦労することになりがちです。
与えられた状況は、原稿執筆が実際にスタートして、三十日間で書き上げること、というものだったとします。この段階では、
・単純に量的な分割
・可能な限りの時間を当てる
という選択があります。そして私は、「可能な限りの時間を当てる」タイミングが訪れるのをじっと待ちつつ、そうでなければただひたすら、「単純に量的な分割」に始終します。残り30日なら、1/30。残り29日なら、1/29。サボリ続けていれば当然最後になって、ものすごい量の1/3をやらなければならない日が来るでしょう。
もちろんサボらず1/30ずつ進めばいいわけですが、うまくいかないこともあれば、時間がとれない日もありますし、何より「編集さんの意に沿わず、書き上げた原稿が戻ってくる」こともあります。そうすれば、1/30のスケジュールを立てていても、そこへ1/30×5などが、戻ってくることになるわけです。
そうしたらまた、全量に戻り分を足して、日数で割ります。そうして、「可能な限りの時間を当てる」日が来ることを、じっくり待つわけです。
そのような日とはつまり、時間に空きができた日とか、妙にやる気がわいてきた日などです。そんな日が来るかどうかは、いささか運を天に任せることになるかもしれませんが、30日もあれば、ふつうは来ます。
やる気が沸くというのはたとえば、妙に腹が立って仕事がグイグイ進むということもありますし、急に打ち合わせのアポイントを先方がキャンセルし、恵みの雨のように時間が手に入ることもあるわけです。
ですから私は、中規模のプロジェクトについてはTaskChuteの一番上に入れておいて、
- 単純に量的な分割【全体量/残り日数】
- 可能な限りの時間を当てる
とメモをしておくことにしています。ほとんどの日では1を採用、2はスルーです。ただじっと「その日」が来るのを待っています。
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