ライフハック心理学

心理ハック

147 「やる気の資源」は有限 Clip to Evernote

昨日、2006-11-15(水)のエントリは、似たようなテーマの仕事であれば、先に行なう作業中に、次の仕事の内容を考えておくことで、仕事時間全体は節約できる、という話でした。当然、その逆も考えられます。

つまり、ある仕事をやっている最中、他に気になることがあって集中できないようならば、不安心理を抱えている間に行なう、すべての仕事がはかどらないでしょう。

不安を抱えていると、仕事に余計な時間がかかる。というのはよく言われることですが、私はそこから、もう一つの大事な心理的ポイントを、記憶に留めておくとよいと、思います。それは、「やる気資源」は有限だ、というポイントです。

ときどき、精神活動にまつわる「心のエネルギー」の類のものは、無限だと考えている人がいます。脳内には、脳内神経伝達物質という「化学物質」が活動していて、その数は有限なのですから、精神エネルギーというものが仮にあったとして、それが無限というのはおかしいことなのですが、精神というのは無形で目には見えないため、「無限」という雰囲気を持っているのです。

しかし、時間が有限なように(少なくとも生物にとっては)、精神の活動も有限です。ですから、心配事に使えば、その分は仕事に回りません。そして、ここからが大切な点ですが、だからこそ「見通し」は大事なのです。

仕事や勉強を要領よくこなす人はよく、「見通しを立てる」(計画を立てて、仕事を細分化する)ことについて、語ります。見通しが大切なのは、「やる気資源」が無限ではないからです。もしも、「やる気資源」が無限であれば、仕事が永遠に続くとしても、やりようによっては、永遠に前向きに取り組むことができるはずです。

しかし実際には、人は疲れますし、眠くなりますし、そして死にます。「やる気資源」が有限である以上、「見通し」がはっきりし、「終わり」が仕事に存在しなければなりません。仕事に区切りがあって初めて、「やる気資源」を有効に分配できるのです。