ライフハック心理学

心理ハック

082 「秘密」とは? Clip to Evernote

本日の、NB-Lifehacksで、「夢日記」と「自分史」を提案してみたのは、理由があります。恐らくどちらも、できれば「公開」などしたくないものではないか、と思うのです。

他人に公開したくないもの。他人に公開できないもの。ある意味ではそれが、その人だけが持つ、その人の「価値」です。むろん、それらだけに「価値」があるのではありませんが、秘密にしたいものには、ある種の有価値性ゆえに、秘密にしたいという心理が働くものです。

日経BPの基本的には女性向け雑誌、REAL SIMPLE JAPAN(リアルシンプル)2006-07号に、「他人に聞かれて煩わしい質問」に関する、答え方と尋ね方が載っていました。全部で9個載っていましたが、中でも「煩わしいレベル」の高いのが、

電話:何を話してたの?
デート:昨日の夜はどうだった?
収入:どれくらい稼いでる?
体重:今何キロぐらいあるの?

このあたりでした。まあそうですね(^_^;そして例えば、自分の知っている女性が、以上のどれかをテーマにした、「赤裸々なブログ」を公開しだしたら、こっそりでも覗いてみたいという気持ちになりませんか?私だとなりそう。

ただ、上記のような、電話内容、デートの中身、収入、それに体重などは、「秘密にしているのが当たり前」のものばかりです。これらを他人に打ち明けないからと言って、ことさらに「自分は秘密を抱えている」という気はしないでしょう。

「王様の耳はロバの耳」の話にあるとおり、人が「秘密」として意識するものは、その人の「自我」になぜか攻撃を加えるものです。いわば、「自分だけが知っているのは苦しい」ものが秘密です。実際、「王様の耳はロバの耳」の秘密を知ってしまった床屋は、病気になりそうでした。

秘密は、それを抱えているがゆえに、自分を「孤独な存在」としてしまうような、何かです。自分だけがある事実を知っているために、友達とお喋りしたり、カラオケに行ったりしても、なんとなく周囲との間に心理的な隔たりができてしまって、空々しい気持ちになるものです。ユングは、そういう秘密を保持し抜くことが、「個人の自我を強くする」と指摘しています。

この問題は、簡単な問題ではありません。なので、今日は結論を急がずに、徐々に考えていきたいと思います。ただ、これは個人的なアイディアなのですが、自分を孤独にするという点で、ある種の秘密を抱えるということと、誰か(特に権威ある人)に叱りつけられて凹んだ気持ちというのは、どこか似たところがあります。どちらも、自我に対して有効な急所を突かれている感じなのです。