ライフハック心理学

心理ハック

タスクシュート方式における割り込みタスク

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セミナーなどで、「タスクシュートで時間を見積もるのはいいが、割り込みが発生したらどうするのか?」と質問をいただきます。

対処自体は簡単で、割り込ませるなら直ちにタスクをどこかに追加し、その時間を見積もること。それだけです。割り込ませないなら、もちろん何もしなくてよいわけですが。

もちろん割り込みがかかるということは、「何か」が犠牲になるということです。それを目に見える形にしてくれるのがタスクシュートであって、割り込みが発生しないようにしてくれるとか、「断る力」をあなたの代わりに発揮してくれるとか、そういう能力はタスクシュートにはありません。

人によって「割り込み」をどこまで許すかは性格次第。しかし拒否の動機づけは強まる

タスクシュートは突き詰めれば時間見積もり機能のついたタスクリストなので、そんなものが「断る力」を発揮してくれるはずがありません。ただし、断る力を励ましてくれることはあります

私にはこの効果が大です。

結局のところ、人がある仕事を受け入れるか否か、あるいはあるタスクを受け入れるか否かは、その人の性格や経済状況、価値観や人脈次第でしょう。脳の「ゆらぎ」なども関係しているかもしれません。

しょっちゅう持ち出すたとえですが、タスクシュートとは、予算管理機能のついた家計簿、あるいはカーナビと似ています。割り込みタスクが入るということは、予算管理でいえば衝動買いをするということ。あるいは押し売りに何かを売りつけられるということです。カーナビでいえば、娘が騒いだのでパーキング・エリアに立ち寄るようなものです。

余談ですが、最近娘ネタが増えてますね。明らかに。

衝動買いすれば、何かが変えなくなり、パーキング・エリアに立ち寄れば、到着時間が遅れたり、行く予定だったところへいけなくなったりするでしょう。タスクシュートが教えてくれるのは、時間に関するその種のことです。割り込みタスクを受け入れれば、

・自分がやりたいことをやる時間を削る(睡眠時間を含む)
・自分がやる仕事をやる時間を削る
・何かをあきらめる
・複数の仕事をやる時間を少しずつ削る

などのうちの何かを、選択しなければいけないのです。繰り返しますが、選択しなければいけないのであって、選択しないつもりでいても、選択させられることにはなるのです。

タスクシュートを使っていてもいなくても、どうせこの選択はさせられているのですが、タスクシュートはそれを数字で教えてくれるだけです。

・タスクシュートでは退社時刻が21:35を指していた
・しかし課長が割り込みタスクをもってきたので、これを入れた
・すると退社時刻は22:05に変わった
・さすがにそれはいやなので、夕食を食べながら仕事をすることにした。(夕食の見積もり時間をゼロにする)。
・すると退社時刻は21:37に変わった
・これなら許容できるので「今日中に」課長からのタスクをやることにする

という葛藤と決断が見えやすくなるわけです。

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先送り防止の心理的な裏技

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人には次のような性癖が見られます。皿に盛られてみると残さず食べたくなる。他人がやっていることには口を挟みたくなる。

これはどちらもある程度までは、同じ心理学的概念で説明できそうです。

ちょっとだけ手をつけて、途中でやめる

先送り防止のための心理的な裏技として、ちょっとだけ手をつけて、中途半端なところでやめてしまうというやり方があります。

どちらもあまり一般的には「好ましい」とされないやり方ですが、実はけっこう効果的な方法なのです。

人は「中途半端」を好みません。「キリのいいところまで」という言葉にも、その性質が現れています。中途半端なところで終わらせるくらいなら、最初からやらない方がマシ、なような気がするのです。

この心理を逆手にとります。中途半端なところで終わっているのは気持ちが悪い。しかし、とりあえず仕事を中途半端なところまで手がけるわけです。これは簡単にできるでしょう。

そうすればしかし、「手がけた」ことにはなります。そしてやめたくなったらすぐにやめます。そうすれば「中途半端なところで」終わらせることができます。

次回、この仕事には手がけやすくなる可能性があります。中途半端なところで終わっているからです。これを「キリのいいところまで」やってしまうと、次回はまた手がけにくくなってしまいます。

ツァイガルニク効果

この方法の心理学的背景には「ツァイガルニク効果」があります。ツァイガルニクは人の名前。認知心理学者です。この効果については、ウィキペディアに説明があります。

ツァイガルニク効果(ツァイガルニクこうか、Zeigarnik effect)とは、人は達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを、達成できた事柄よりもよく覚えているという現象。

ドイツのゲシュタルト心理学者、クルト・レヴィンの「人は欲求によって目標指向的に行動するとき 緊張感 が生じ持続するが、目標が達成されると緊張感は解消する」という考えに基づき、リトアニア出身で旧ソビエト連邦の心理学者ツァイガルニクが「目標が達成されない未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に比べて想起されやすい」との事実を実験的に示した。

ツァイガルニク効果 – Wikipedia

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ぐるぐる思考から逃れるちょっと精神力の要る方法

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先日、スタッフの方とお話ししていたとき、「グルグル思考」という言葉を何度か聞きました。「いやなことがぐるぐるぐるぐる、頭の中を回り続ける」という何ともいやな心理状態を指す言葉のようです。

まず真っ先に疑問に思ったこととして、なぜ「いいことがグルグル巡ること」はないのか? この理由はふたつ考えられます。よくこのブログでも言っているとおり、人はまず、いやなことをいいことに優先して考えるから。

もうひとつ考えられるのが、いいことがグルグル巡っていても、そこには何も悪いことがないため、そのことをわざわざ人に訴えることが少ない。つまり、多くの人がけっこう「いいことがグルグル巡っている」にもかかわらず、そのことをあえて話題にしていない。

後者だとすれば、実はそれは残念なことです。アブラハム・マズローが発見したように、「素晴らしい体験について頻繁に話題にしていると、素晴らしい体験ことを思い出しやすくなり、思い出すこと自体が素晴らし体験になる」という良循環に恵まれるからです。

しかしそうは言ってもまずは、「いやなことグルグル問題」を何とかしたいでしょう。私はスタッフの人と別れてからいろいろ考えてみたのですが、当面自分が採用している方法は、「もっとずっと難しいことを考える」というものでした。

リラクセーションはイマイチ役に立たない

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いやなことが頭の中をグルグル巡っているときに、レモネードを飲みながら、1/fのゆらぎのCDをかけて、安楽椅子に寝そべっても、どうも気持ちがさほど良くなりそうにありません。人にもよるとは思いますが。

なぜなら、インパクトが弱すぎるのです。うまいたとえが見つかりませんが、ホラー映画を放映中の大画面テレビの脇に、キティちゃんのマスコットが置かれてあるような弱々しさです。

そういうわけで私は、「いやなことは考えない」とか「リラクセーションのハーブティを飲む」などのやり方をとらず、たとえばナイサーの『認知の構図』を読んだりします。頭の全体を使わなければ理解できないような本を読んだりしないと、「頭の片隅」にあるネガティブな感情を振り切れないように思うのです。

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想像力に頼らない

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想像力というのは魅力的な力です。私たち人間はしかし、その力の魅力をあまりに高く評価しすぎて、あまりに想像力に頼っているように思えます。

先送りと間違った想像

先送りするときには、間違って想像力を用いていることが少なくないような気がします。次のような想像をしつつ、先送りしている事例は多いと思うのです。

1 今現在やるべき行動について、行動の中身を想像できない
2 「あとでやる」時の自分の気力と状況を、とても良いものと想像している

1のほうはたぶん、ちょっとだけ時間を使って、必要なフォルダを開いてみたりすると、行動の中身をたやすく想像できることも多いのです。取りかかってみると案外簡単に終えられる、というときのパターンはおそらくこれです。

2はやっかいで、私たちの心は「明日は今日よりも良い日」と考えやすいようです。そしてこれは必要な能力なので、先送りはその副作用のようなものなのです。

したがって、2を問題にするよりも、1で先送りを予防するのが現実的です。「未来はいい」かどうかを問題にせずに、今やるべき行動の中身をたやすく想像できるようにしておくべきだということです。

想像力を現実の行動の中で使う

言い換えれば、想像力を頭の中だけで完結させない、ということです。頭の中だけで仕事をやっていると、いつまでたっても行動する気になりません。おかしなことに、そのうち疲れ果ててしまうのです。

想像力は、頭の中だけで使い切れるモノではないのです。これは不思議な話に思えるかもしれませんが、行動しながら使う想像力の威力は、次の引用に簡潔に現れていると思います。

名高い家具職人のサム・マルーフは、椅子のすべての詳細を設計図に書き込むのは不可能だと言う。「しょっちゅうだけど、のみ、やすり、あるいは特定の作業のために必要な道具を使って作り始めるまで、この部分をどうやって作らなきゃいけないのかわからないんだよ」

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思考をはっきりさせるための1ページ

いつもやる必要があるとは思いませんが、ときどき、「内言」を紙に書き出してみることが必要だと思っています。「内言」とはいわば頭の中でする独り言のことで、これは私たちの思考と密接に関わっていると考えられています。

3桁以上のかけ算をするともなると、紙と鉛筆が使えるかどうかで、正解に辿り着く速度が大きくちがってくるでしょう。少なくとも、そういう人が多いはずです。

うちの子はまだまったく言葉を話すことができませんが、想像するに、最初は「考え事」すら言葉に出してしまうはずです。しかし、常識的に成長すれば、「心の中で考えていること」をそのうちしゃべらなくなるでしょう。

特に、5歳において独言が減ったという事実は、彼らの独言が内面化されたことの表れであろう。個人的に重要なのは、5歳児では、独言はあまり発しなくても、難しい課題になればなるほど、内言が増えるということが予想されることだ。この仮説は、脳から検証できるかもしれない。
▶子どもの独り言

考え事を書いてみる

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書いてみることのメリットはわかりきったことですがいくつかあります。

・思考内容が一時的に固定される
・書いたこと以外のことを頭の中で扱うことができるようになる
・書くことで「見る」ことが容易になる

いずれも相互に関連してしまっていますが、これらのメリットを得れば、思考の幅が広がるでしょう。「難しい課題になればなるほど、内言が増えると予想される」ということは、直感的にうなずけます。となれば、「難しい課題になればなるほど、紙と鉛筆を使った方がいい」と言えそうに思います。

二桁と一桁のかけ算なら、暗算でもやれますが、5桁と4桁となると、そして登場する数字の種類が多くなればなるほど、紙と鉛筆を使った方がいいように、です。

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