心理ハック
371 「やる気」をどう投資するか?――モチベーションの心理学
「やる気」(心理エネルギー)というものは、有限な資源です。したがって、実生活のどの分野へ、どのくらい投資していくか、計画的に配分することが望ましいと言えます。
たとえば「仕事の鬼」になって、ほとんどすべてのエネルギーを「仕事」に注いでしまうと、場合によっては夜も眠れなくなります。というのも、「眠る」ためにもある程度のエネルギーが必要だからです。
これは極端な例だとしても、何かにあまりにたくさんのエネルギーを注ぎ込めば、当然他へ回せるエネルギーは少なくなります。あるものには、全くエネルギーが回ってこない、ということになるでしょう。
この意味で、「やる気」と「時間」はよく似ています。ともにリソースであり、ともに有限であり、しかしリサイクルができるので、生きている限りは無限に使えるリソースにも見えます。
さらに、適量を投資すれば、リターンが得られるところも似ています。そのリターンが、時にお金であり、時に喜びであるところも似ています。
たとえば野球中継を見るような場合。何も全身全霊を込めて中継を見つめなくても良いでしょうが、ある程度集中してみた方が楽しむことができます。
時間の方で考えますと、ある程度の時間をかけなければ全く面白くありません。「1分だけ野球中継を見る」くらいなら、見ない方がマシです。
「時間」と「やる気」の類似性を意識しておくことは、有効だと私は思います。投資配分によっては、好きなものが嫌いになったり、嫌いなものが好きになることもあります。そのうえ、資源は有限なのです。だから、資源投資は慎重かつ計画的に行わなくてはなりません。
うまくやれば、大きなリターン(大きな喜び)が得られます。「やる気」投資はその意味で、とても面白いものでもあります。
370 ノックアウトマウス
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ここまで解明された脳と心のしくみ (ニュートンムック) ニュートンプレス 2006-03 by G-Tools |
海馬の中の特定の部位(CA1)を損傷したネズミ(ノックアウトマウス)は、空間記憶に関する重要な能力を失います。
普通のネズミは、オリのあちこち電気ショックをしかけておいてから、ショックを回避できる「避難場所」を用意してやり、それを覚えておけるように、たとえば4つの目印をつけておくと、ネズミはその目印を手がかりにして、学習した翌日であっても、避難場所に立つことができます。
しかし、ノックアウトマウスには、この学習が出来ません。目印から避難場所を学んでも、それを記憶しておくことが出来なくなるのです。
このことから、海馬には空間記憶に関する、主要な機能が備わっているのだと考えられています。







