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心理テストのメリットとデメリットについて述べよ-臨床心理ノート

今週から、こんなことをはじめてみました。

「臨床心理を勉強したいが、何から手をつけていいか分からない」とか、「カウンセリングに興味があるが、あまりにも大変そうだ」という、漠然としたお悩みをいただく機会が増えているので、このブログをのぞいている方には身近なネタから拾い集めてみて、「結局どんなことについて答えられるようになることが、とりあえず必要か」という点をサポートしていければと思っています。

当面は、「模擬テストの例題」を中心にアップしていきますが、この問題の背景に、知っておくべき知識が控えています。その周辺の事情までだんだんわかってくるにつれ、「何から手をつければいいかわからない」という状態を脱することができるはずです。

【問題】

心理テストのメリットとデメリットについて述べよ

【方針】

この手のテストではまず、「心理テスト」の定義を忘れないで書くことが、必要です。これが「日常用語」なんかではあり得ないことを、臨床の世界に浸っていると、つい忘れがちです。

次に、言うまでもなく「メリット」と「デメリット」について、それぞれ想定されている内容を網羅し、両者のバランスが取れるように、記述しておくことが必要でしょう。

▼「心理テスト」とは

・人間の精神状態や精神構造を客観的に把握するために開発されたテスト
そんなことがあんなテストでわかるものか、などといちいち突っ込まないで答えましょう。

・質問紙法、作業検査、投影法などがある
質問紙法は当然誰もが考えつきます。作業をさせるというのは、質問するよりも「ウソがつきにくく」見える点でいいかもしれませんが、当然手間がかかります。投影法は、面白いけど面白すぎます。

・治療開始時にアセスメントとして用いられることがよくある
治療開始時に、「じゃあとりあえずテストしてみましょう」とお医者さんが言いたくなるのは、当然です。

・治療中や治療後に、治療効果をチェックするために用いることもある
臨床の場において、「効果」は絶対でないとしても、クライエント(患者)やその家族が効果を求めるのは自然のことです。

▼「心理テスト」のメリット

・観察ではわかりにくい「内面理解」の助けになる
「ウソをつけるではないか」と言われるかもしれませんが、高度なテストになってくると、その「ウソのつきかた」からも一定の心理的傾向を計ったりします。

・人と話すのが苦手なクライエントでも質問用紙にはすらすらと答えられることがある
こういうことはよくあります。思春期の頃には私自身がそうでした。

・データベースを作成できる
同じ質問を用意し、数値化するので、これを蓄積してデータベース化したくなるのがふつうです。

・診断、治療法の選択、治療効果について、比較的客観的に計測できる
「心理テスト」のところでも述べたとおり、治療前、治療中、治療後にテストをするのは、この目的のためです。

▼「心理テスト」のデメリット

・治療者がテストを過信するとステレオタイプにつながる
「心理テスト」よりははるかに厳密な態度をとる「実験」であっても、「予断を排除する」ことの困難はよく指摘されています。色々なテストを組み合わせる「テスト・バッテリー」という手法もありますが、いずれにせよ「純粋な客観性」を望める技術ではありません。

・テスト結果次第ではクライエントが絶望したりすることもある
しかし、クライエントは治療者ほどの知識を持っていないのが前提のため、治療者がではなく、クライエントが結果を絶対視するということがしばしば起こります。この点はよく注意喚起されています。

・ウソをつくことに全力をあげている頭のいいクライエントのテスト結果は信頼できない
フィクションですが『羊たちの沈黙』のレクター博士のような人に対して、心理テストなどしても、役に立たないということです。

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