心理ハック
知的生産のための心理学

- 2009年06月28日 (日)
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このブログのテーマは、「知的生産のための心理学」です。本当に今さらなのですが、改めてテーマの確認などをしてみたいと思います。
このようなことをしようと思った直接のきっかけは、セミナーです。セミナーで繰り返し自分の活動を説明しているうちに、説明がこれまでも不足していたし、依然として不足したままだということに思い至りました。
心理学→ライフハック
よくよく考えてみると、どうして自分が今のようなことを考え、要請に応じて人に説明して回っているのか、不思議といえば不思議なことでした。しかし私には大分以前から、「精神の上手な使い方」と「精神の上手な使い方を誘導してくれるような方法や道具」に興味をかき立てられるところがありました。
大きな要因の一つに、慢性的な皮膚病患者であったこともありました。私の病気の大きな特徴の一つに「かゆいこと」「かくこと」があって、かかなければ治る、というわけにはいかないにせよ、かかなければそう悪化しない、ということはありました。
そして非常に考えさせられることに、同じ皮膚なのに、かゆいときとかゆくないときがあって、私は幼い頃よく、「心理的な操作によって、肌をかゆくない状態に保てないか?」と思いました。すっとする塗り薬に頼ることもよくあったのですが、「すっとする」のはある意味感覚だから、何らかのトレーニングで、すっとする感覚を再現できないか?とも思いました。
というのもごくたまにですが、夢の中で塗り薬を使っていることがあったのです。その時も、ちゃんと「すっと」しました。後ほど目が覚めてみるとこれは夢だったので、つまり肌に何かを塗ることなしに、塗り薬を塗ったのと同じ感覚を得ることは、可能だったということになります。それが脳の何らかの活動の所産であるなら、それを意識的に再現することによって、塗り薬を使わずに塗り薬を使った感覚を再現できるのではないか、と思ったわけです。
基本的には、これが、「精神の上手な使い方」のイメージです。こういうことを知るためには、やはり心理学の知識を追求するのがいいだろうと思って、アメリカに行きました。残念ながら「かゆくならない心理操作」も「夢をコントロールする」こともできるようになりませんでしたが、心理学的な知見のいくつかは、たしかに「ライフハック」となりうることがわかりました。
ライフハック→心理学
もうひとつの、「精神の上手な使い方を誘導してくれるような方法や道具」を心理学的にとらえてみるというのは、この仕事を始めるようになって以来ずっと続けている思考法です。ここではまず、「仕事術」に類するものがあって、そこに「心理学の知見」が当てはめられないか、と考えるわけです。
もちろん私などがこういうことを考え出すずっと以前から、こういうことをしている人はたくさんいました。たとえば『「超」整理法』の中で野口悠紀雄教授は、ファイルを時間順に整理することが、「短期記憶」の観点から見て、理にかなっているというような話をされています。
たとえば行動科学の知識をそのまま実生活に応用しようという話(心理学→ライフハック)とは逆に、この種のライフハックを心理学的に分析する考え方(ライフハック→心理学)は、不要といえば不要なものです。心理学的に妥当であろうとなかろうと、ライフハックスが有用であれば、それで十分なのですから。
とはいえ心理学という学問は扱う範囲があまりに広く(学際的)、熟語に心理学とつければ新しい分野ができると揶揄されるほど(「社会」心理学、「経済」心理学、「生理」心理学、「教育」心理学、「産業」心理学、「スポーツ」心理学、「コミュニケーション」心理学、「犯罪」心理学、「女性」心理学・・・)大きな目で見れば、「ライフハック」というフィルターを当ててみることも、面白いのではないかと思っています。
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