ライフハック心理学

心理ハック

プレッシャーのかかる状況では自分を見つめない Clip to Evernote

プレッシャーというものは、かかります。自分の部屋でプレゼンテーションの練習をすることと、人前で実際にプレゼンすることは、ちがう状況として脳がとらえるからです。

プレッシャーのかかった状態とかからない状態では、色々な違いがありますが、最大の問題は、ふだんの「失敗できる状況」から「失敗できない状況」へと移行しているため、不安が増大し、セルフモニタリングのレベルが不自然なまでに高まってしまうことです。

ゴルファーにパットさせた実験があります。

初心ゴルファーと、熟練ゴルファーをまぜこぜにして、二つのグループに分ける。
一つのグループには、時間をうんとかけさせてパットさせる。
もう一つのグループには、さっさとパットさせる。

結果は?

初心ゴルファーは、時間をかけてパットした方が成績がよかった。
熟練ゴルファーは、さっさとパットした方が成績がよかった。

熟達した技術に対して、余計なセルフモニタリングは逆効果です。というのも熟達した技術というのは小脳など、自意識が直接コントロールしていない脳によって、実行されるものですから、高度で素早い技術を実行しようとする瞬間に、大脳という、有能ですがそれほど俊敏でない脳機能が出しゃばると、本来の技術を発揮できず、失敗するのです。

ほとんどの「プレッシャーに負けた」状況というのは、熟達したゴルファーに時間をかけさせた場合に似ています。余計なセルフモニタリングをあえて加えることで、普段ならば無意識的に処理されている熟達技術の実行に、ブレーキがかかってしまうわけです。

ではどうするべきかというと、プレッシャーのかかる状況では、大脳(自意識)にセルフモニタリングをさせないことです。「自分を見つめない」ということです。

とはいえ、「失敗できない」状況では不安感が増しているため、小脳の「自動運転」を危なっかしいと余計な心配をしています。ですから、大脳はつい「セルフモニタリング」に走りがちです。こうさせないために、大脳にも仕事を与えます。

それが、「一つのことだけを唱えさせる」という昔ながらの方法です。何でもかまわないのですが、できれば有効に作用することの方がよいでしょう。「シンプルにシンプルに」とか、そういったことです。これがうまくいけば、セルフモニタリングによる自己分裂が避けられ、プレッシャーに押しつぶされそうになっても、フリーズしてしまうことは避けられます。


トラックバック:0

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mindhacks.jp/2009/03/post-549/trackback
トラックバックリンク:
プレッシャーのかかる状況では自分を見つめない from ライフハック心理学