心理ハック
脳はパターンを把握する

- 2009年01月06日 (火)
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昨日の続きです。
「縮退」という機能を持っている脳が、何と言っても得意そうなことは、パターン認識です。もちろん、コンピュータのように、数列のパターンを一瞬にして認識する、というような芸当は、あまり得意でない人が多いでしょう。しかし、長く経験するうちに、経験の中に様々なパターンを認識していくのは、人の得意とするところです。
数に限りのあるニューロンで、無限の現実体験に適応し、しかも「自分自身」を保ったままにできるのは、こういう能力の発露に他ならないでしょう。パターンの認識には自覚のない人もいるでしょうが、無意識のうちにもパターンは認識されていきます。最近になって引っ越したので、私はこのことを連日感じています。
仮に現実にパターンが実在していたとしても、私たちが新しい現実に接するたびに、新しいニューロンで対応していたのでは、パターンを把握している実感を伴わないでしょう。その前に、そういうやり方だった場合、「自我の感覚」というものを持てないでしょう。脳の働き方からして、「全く同じ自分」というものには二度と出会えないはずですが、にもかかわらず「自我同一性」というものが、夢体験の後にも失われないのは、新しい経験に対して、いちいち「自分のパターン」を照応させているからだと思われます。
というわけで、新しい体験はたいてい、非常に取っつきにくいものです。アラビア語に縁のない人にとって、アラビア語で書かれた本には、とりつく島が感じられないものです。そこにとっかかりを得るためには、どうしても、自分がすでに持っているパターン認識の方法を、適応させなければなりません。語学なら、それが「文法」というわけでしょう。
これほどではありませんが、「新しい著者による処女作」は、たいていの場合読みづらいものです。やはり私たちは、読書もまた「パターン認識」によっているのです。新人著者さんの本を読むためには、誰か他の人の本の書き方から、類推したパターン認識をする必要があります。一応「ジャンル」というものがありますので、新人でも「ビジネス書」なら、「ビジネス書のパターン」というものを当てはめることで、多少は負担を軽減できます。
というわけで私は、一つの読書法として、ただ淡々と多読する、というのもいいのではないかと思っています。人間が書くものですから、誰が書いてもそこには一定のパターンというものがあります。ビジネス書ならビジネス書で、文学なら文学で、相当数を読破すれば、脳が「全体的に共通したパターン」を把握するでしょう。そうなれば、自動的に読書効率と読みの深さの両方に、突破口が開けると思います。








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