心理ハック
「やる気」百景

- 2008年11月14日 (金)
- |コメント(0)
- |トラックバック(0)
百景は大げさですが、「やる気」と一口に言っても心理学的に、いろいろな捉え方があります。
たとえば、発達心理学で言えば、「子供の」モチベーションでしょうか。この場合、内発的、外発的動機付けという分け方がなされることがとても多く、「勉強」への「やる気」は、「成績」や「ご褒美」といった「外発的動機付け」と「好奇心の満足」という「内発的動機付け」というものに分けられます。後者がよい、とされますが、疑問の余地もあります。
行動心理学。ネズミがボタンを押すとチーズが出るという知見に基づく心理学では、心理学といいながら、「心」の存在を疑問視しています。とうぜん、「やる気」も目に見えるものでなくてはならず、「報酬」が「やる気」をほぼ決定づけます。チーズがたくさん出ると、やる気が出ることになるわけです。
このほとんど正反対といっていいのが、「深層心理学」。といいながら、両者には似たところもあるのですが、そうは言っても「深層心理学」には「心」があるのはもちろん、その「深層」まであるわけですから、「行動心理」とは究極的には矛盾します。「深層心理」には、「精神力学」という概念があって、心の「深層」には、「ドライブ」があります。「衝動」が「衝き動かす」。これが「やる気」の源と考えられます。
その他、人間中心主義などでは、マスローの欲求階層説があったり、社会心理学には承認欲求があったり、大脳生理学的には血糖値の低下が衝動の根源におかれたりと、実にいろいろな視点があって、展開がみられます。面白いと言えば面白いのですが、「要するに、心理学的に言って、やる気って何?」という問いにたいしては、心理学の中の立場によって、答えに特定の傾向が見られるわけです。
つまり、どのような「心理観」を持っているかによって、どうしても、素直に採用できる物の見方に違いが現れるわけです。もっともこれは、心理学に限った話では全くありません。
こういう風に考えてみますと、「やる気」について、改めて別建でモデルを構築しても、良さそうな気がしてきます。「チーズが出るからレバーを倒す」というのは、目に見えて明らかなので、これは否定のしようもありませんし、「好奇心故に勉強する」ということだって、当然あると思います。
それぞれの「善し悪し」よりも、それぞれのモチベーションについて、どんな条件下で、どのように働き、どんな場合には失われやすいかがわかるような、統一モデルを求めたいということです。その際、モチベーションの論拠として、脳や、神経、生理を探るのも、自然でしょう。








Twitter