心理ハック
407 家計簿をつけるだけでお金が貯まっていく理由

絶対確実とまでは言えませんが、家計簿をつけないよりは、つけた方が、お金が貯まる可能性はずっと高くなります。会計の知識などが全くなくても、です。
これはおかしなことに思えるかもしれません。なぜなら、家計簿をつけることによって、収入が増えるわけではないのです。とすれば、家計簿をつけることによってお金が貯まるということは、家計簿をつけることによって支出が減ることを、意味しなければなりません。
なぜ支出を記録するだけで、支出を減らすことができるのか?
- 支出を記録するのが煩わしくなるから支出しなくなる
- 数値上の金銭が増大することが精神的報酬となる
- 支出を記録し、反省することで、無駄づかいが止まる
これらのことは、ことはもちろんあるでしょう。しかし、第1の理由は、記録が煩わしいせいで、記録そのものを止めてしまう危険がありますから、必ずしもいい理由とは言えません。
第2の理由である「数値の増大が目に見える」ということも大きな動因には、なるはずです。ただこの理由は、ある程度お金が貯まってからの話です。繰り越しが事実上、小学生のお小遣い帳のような状態では、この精神的報酬のみで家計簿を続けるのは、難しいでしょう。
最後に、第3の理由です。これが一番期待されるところではあるのですが、「家計簿をつけても、反省しない」という人もいるでしょう。そもそも「家計簿をつ
けても、読み返さない」という人もいると思います。しかし私はそうした人であっても、家計簿をつけることで、お金は貯まっていくと思います。
つまり、家計簿をつけることによってお金が貯まる可能性は、上記の3つの理由の他にあるのです。それは、ストレスをコントロールできる快感が、家計簿をつける「だけ」のことで得られるということです。
家計簿を読み返し、反省した方がいいのはたしかですが、煩わしければそれをしなくても、「現金としての残高」と、「口座残高」と、一ヶ月の支出の流れくらいは、家計を記録するうちに、記憶に残っていきます。
そうすると、家計簿をつけない人(大金持ちをのぞく)には決まってまとわりつく不安とストレスが、コントロール可能になるのです。お金がないことにかわりはなくても、お金が「どうない」のか、お金が「どうなくなる」のかが、把握できるようになります。
こうなるとストレスは減じられるのです。自分がどんなストレスを受けるかを予測できて、それに耐えられることさえ知っていれば、ストレスレベルは低下するのです。
【参考】
Cognitive Modulation of the Endocrine Stress Response to a Pharmacological Challenge in Normal and Panic Disorder Subjects
http://archpsyc.ama-assn.org/cgi/content/full/62/6/668
つまり収入は同じでも、お金が足りなくなることへの不安から生じるストレスは、自分の経済状況を把握していない人の方が、高くとどまると考えられます。
ストレスとは、行動を促すものです。不快な環境から逃れるなり、抗うなりするために、ストレスレベルは上昇するのです。ストレスレベルが高い人は行動を起
こしたくなるので、結果としてお金を使う可能性は高まります。借金や金欠に悩まされている人が、衝動買いしてしまうのは、そう不可解なことではないので
す。
特に経済的に逼迫しているときには、家計簿をつけることで、ストレスレベルを相対的に減じることが、可能です。ストレスレベルを下げることで、余計な支出
を生み出すような行動を、控えることが容易になります。だから、家計簿をつけることが、お金を貯めることに役立つわけです。








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