心理ハック
169 タイムマシンと展望記憶
昨日に引き続き展望記憶のお話です。『ドラえもん』でのび太くんが、展望記憶を補助するツールとして「タイムマシン」を利用する話をご存じですか?
のび太くんは物忘れの激しい少年です。そこで、タイムマシンを活用して、「今すぐ」10時と12時と15時ののび太くんに会ってきて、今何をするべきかどうかを教えに行くのです。
当時、それを読んでいたのは七歳頃のことで、これにどういう意味があるのか、よく分かりませんでした。今なら、非常によく分かります。もっとも、タイムマシンがあるのに、展望記憶の補助ツールとして使うことは、考えられませんが。
この話を思い出したのは、「うーん。あんなことができたら、便利だろうなー」とついつい思ってしまったからです。しかし、考えてみれば、携帯やアラームを活用する方が、よほど便利。タイムマシンに乗って、わざわざ未来の自分にコンタクトをとりに行くのは、買い物に出かけてしまった奥さんにメモを届けるために、車に乗るようなものです。
今なら、携帯電話一本で済みます。
ただ、アラームにせよ携帯にせよ、やるべきことを一方的に告げるだけです。場合によっては、音をただ鳴らすだけです。タイムマシンのすごいところは(実在するわけではありませんが)、コミュニケーションがとれるところです。
ただ、こんな方法があると、人間いよいよ先送りばかりになりそうです。なにしろ、今から三十分後の自分に「やらせればイイ」のですから。
そう考えてみると、やらせる自分とやる自分、心の中ではどういう風に分かれているのかが、問題ですね。







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