ライフハック心理学

心理ハック

094 コントロールできないこともある!

時間が遅くなった“いいわけ”みたいに読める、本日のライフハックですが、しかしこれは私自身の数少ない“座右の銘”です。この世には、“コントロールできないこともある!”のです。言わずもがなのことかも知れませんが、しかし、こうした格言を必要としている人も、今では結構いるのではないでしょうか。

「怠け者とは、挫折した完璧主義者のことだ」と以前どこかのサイトで読みました。怠け者と自覚して困っている人、みんながみんな、挫折した完璧主義者ではないでしょうが、一理以上ありそうな、格言です。

リンダ・サパディン&ジャック・マガイヤーの共著『グズの人にはわけがある』を、私はあちこちで何度か取り上げてきましたが、そこに「カレン」という「完璧主義的グズ人間」が登場します。物事に完璧を期そうとするあまり、なんでも先送りにしてしまう、という逆説的なタイプの女性ですが、中でも私が目をひいた、次のような一節を引用しましょう。

カレンは自分でも、自分で問題を作りだしていることがわかってきた。顧客や同僚の前でのプレゼンテーションも、その重要さに関係なく必要以上の準備をした。電話口で「きちんとした」応答ができないとなると、電話するのをやめてファックスにしたり、手紙を出すようにした。電話ですぐ終わる用件もこれでは発信にも受信にも時間がかかってしまう。

他にも、いかにも「完璧主事者」らしい事例がたくさんありましたが、この事例は完璧主義者の心の奥底を透かしているようです。いわば、自分の理想とするイメージに対して、ぶざまな現実を拵えてしまうことに、不安感を覚えているのです。

この不安は、人間相手になると、より顕著です。というのも、他人の対応の仕方は、自分のコントロールをはっきりと離れるためです。他人の振る舞いに、自分のイメージを押しつけるわけには生きません。そういうことを、完璧主義者は良く理解しているので、せめて事態がブザマに見えにくいように、電話を避けてメールにしたりするわけです。

むろん、明らかに電話で済むところをメールで進めようとすれば、余計な時間がかかります。こうした人にとって、結局いつか取り組まなければならない課題は、「本来費やせる労力と時間の80%を費やして、80%前後の成果を得ること」につきるでしょう。これは誰にとっても容易なことではなく、完璧主義的な人には、いっそう容易ではありません。「理想の結果」を出さずに抑えることが、一種の挑戦となるのです。

完璧主義者というのは、本来使える力と時間の、200%を費やしてごくたまに100%の成果を上げ、後のことは、30%の成果でも言い訳が出来るように、時間と力しか費やさないことが多いのです。たしかに、完璧な結果をイメージできるというだけでも、1つの才能でしょう。それはしかし、そこで、つまり頭の中でとどめておくのが、全体としては好結果につながります。

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