心理ハック
052 メタ意識・メタ言語・メタ記憶
「メタ-」というのは、大変使い勝手がいい概念です。本来の意味から考えるよりも、いつもの通り実例から参りましょう。
・メタ言語 言葉を説明するための言葉 → 文法、文法用語。
「昨日の夜、犬がほえた」なら、これは普通の文章ですが、
「上記の文章中、犬が主語。動詞は吠えた」ですと、これは言葉を言葉で説明していますから、メタ言語を使ってます。
・メタ記憶 記憶に関する記憶
「私は、アイサツという字を覚えていることは覚えているのだが、今は字を思い出せない」
これは、自分の記憶について、記憶しています。こうしたことは、言語がないと、ほとんど無理です。チンパンジーでもほとんど無理でしょう。
・メタ意識 意識内容についての意識
今、私はタッチタイピングをしていますが、やろうと思えば、「タッチタイピングをしている私」を意識できます。
これに関連して、よく「無限後退」ということが言われます。
つまり、
ブラインドタッチをしている私 ← を、意識している私 ← を、意識している私 ← を、意識している私 ← を、・・・
ということです。理論上、その通りですが、認知資源の限界があって、無理でしょう。少なくとも私には、3人目の「私」まで後退する辺りが、限界。
ここで、考えてみます。「メタ意識」はおそらく、人間だけが出来ることです。しかも、自意識と、メタ意識の機能は、どうもよく似ています。
そう考えてみると、メタ意識と、大脳の前頭葉の働きには、きっと関連があるでしょう。
ここから、「モニタリング」の考え方、すなわち「~している私」のイメージを取り上げると、たちまち、無限後退つまり、
ブラインドタッチをしている私 ← を、意識している私 ← を、意識している私 ← を、意識している私 ← を、・・・
が舞い込んできてしまうので、切り口を変えます。「モニタリング」は、「私に関するイメージ」を心理的に捉えるやりかたですが、これを「私に関する音声」で置き換えてみましょう。
「内なる声」と「内なる耳」という概念があります。べつに大した話ではなく、「短期記憶」を保持しておくために、人は「心(脳)の中で」リハーサルを行う、というモデルから考案されたものです。
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と言う数列を覚えておこうとしたとき、人は頭のなかで「ゼロゼロイチ・・・」と唱えたりします。この唱えているのが「内なる声」。それを聞くのが「内なる耳」というわけです。
「内なる声」と「内なる耳」を合わせて、「音声ループ」と名付けています。
それに相当する、ビジュアル・イメージを一時的に保持するための、心的空間はないのか?と言われれば、あります。「内なる目」のための、「視空間スケッチパッド」と言います。
さて、これら、「内なる声」「内なる耳」「内なる目」を利用して、視空間スケッチパッドに「私」の像を起き、そして「私」に喋らせ、それを「私」が聞けば?それを繰り返す内に、頭の中に「私の分身」をいつでも呼び出せるようにしてしまえば、それがすなわち「メタ意識」(自意識)として働くのでは、ないでしょうか?







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